利用運送業

運送業の中の利用運送とは

貨物利用運送事業は、法人または個人からの依頼を受けて、運賃や利用料などのかたちで報酬や対価を得ながら、みずからが運送上の責任を負いつつ、他の運送事業者に対して貨物の運送を委託するような事業のことをいいます。

このような業務を行う貨物利用運送事業は、昔からの業界の通称として、水屋などとよばれていることがあります。

一般の人にとっては、水屋という呼び方は非常になじみの薄い言葉ではありますが、かつては水を売る商売の片手間に荷物の輸送の取次ぎをしていたからといった由来をもつものです。

利用運送業の種類

この水屋にあたる貨物利用運送2種類として、国の法律のなかでは、第一種貨物利用運送事業、第二種貨物利用運送事業が掲げられています。

はじめの第一種のほうは、かんたんにいえば、第二種にあてはまらないものがすべて含まれるものであり、一度きりであってもこうした事業を行うのであれば、実際の運送事業者は事業計画のなかに利用運送事業を明記するとともに、国土交通省への登録をすることが必要となっています。

いっぽうの第二種のほうは、鉄道や内航または外航の船舶、国内または国際航空での幹線輸送と、これをつなぐ貨物自動車による集配を組み合わせて、いわゆるドアツードアでの輸送を荷主に対して提供するような形態のものが該当します。

第二種は国土交通省の許可制となっていますので、第一種よりも規制のレベルとしては強めになっているということができるでしょう。

こうした国土交通省への登録などにあたっては、いくつかの拒否事由があるため、該当している場合には、登録を受けられないこともないわけではありません。

たとえば、申請者が懲役または禁固の刑罰を現に科せられているか、その執行が終わった日から2年間を経過していないこと、過去に事業の取り消しを受けてから2年間を経過していないないこと、申請前2年以内にこの事業について不正な行為をしたことがあること、事業に必要な施設やその他の財産的な基盤をもっていないこと、などといったものが該当しています。

申請者が法人の場合には、申請する法人の役員のなかに、拒否事由に該当している人が含まれているのであれば、やはり登録が拒否される可能性があります。

したがって、第一種のほうは登録制であるとはいっていますが、申請すればすべてが受理されるとは限らないのです。

いすれにしても、第一種・第二種を含めて利用運送事業を営むのであれば、管轄する国土交通省の運輸支局が窓口となって、登録や許可のための申請書を提出して、審査の上で決定がなされることになります。