利用運送事業

利用運送の会社を設立したいとお考えの方に、その内容をわかりやすく解説させて頂きたいと思います。

まず始めに、利用運送会社設立が必要となるケースや、その定義などを確認しておきましょう。

利用運送会社設立が必要な場合と定義について

依頼者様の中には、その事業形態によって利用運送許可を取得する必要がないケースが存在します。

ですから、利用運送の許可が必要か?否か?を、把握しなければなりません。それをまず知って頂く為には、利用運送の定義を確認しておくことが大切です。

利用運送の定義

つまり、荷主より貨物輸送の依頼を受けた場合、実運送事業者(運送業許可を持つ運送会社)に対して、輸送の手配を行います。

そして、その対価として利用運賃という荷主からの運賃を貰い、実運送事業者へは、その運賃から一部を支払うことによって成り立つ形態の事業が利用運送となるのです。

こんな場合は利用運送許可が要らない

以下の例では、利用運送行為とはなりませんので、利用運送許可が不要です。

利用運送許可が不要な場合

※②の場合は「運送取次」となります。また、③の場合では、名目は違えど、実質的な利用運賃であるという場合には利用運送行為に該当しますのでご注意ください。

利用運送会社を設立しよう!

では、実際に利用運送会社を設立する場合の手順について詳しく見ていきましょう!

流れとしては、会社を設立してから、利用運送業の許可申請をするという順番になります。

会社設立から利用運送業の許可

会社を設立する

会社設立から確認していきましょう!

以下に流れを解説していますので、ご確認ください(※この流れは、あくまでも例ですので、それぞれの決定は、紹介例の順番通りにしなければならないというわけではありません。)

会社設立の手順

ちなみに、利用運送事業以外で会社が事業を行う場合には、その事業内容の決定も同時に行います。

ここまで決めることができたら、次は定款作成を行います。

定款(ていかん)とは、会社を設立する上で作成する書類のことをいいます。会社を設立する際には、必ず定款を作成しなければなりません。

定款に記載される内容は、労働する時間や、就業規則の内容など、指針となるようなものです。

無事に定款の作成が完了したら、以下の流れで会社設立を行います。

定款認証から会社設立まで

会社は、このような順序によって設立されることになります。

実際に、会社が設立されるまでは、法務局へ書類を提出してから1~2週間程度かかりますので、提出した日に設立完了!とはなりませんから、注意しておきましょう。

当事務所では、定款作成も行っておりますので、安心してお任せください。

通常、定款の認証をするには印紙代として4万円かかりますが、当事務所では電子定款を行うことができますので、印紙代は無料となりますので是非ご利用くださいませ。

利用運送会社を設立する時の3つの注意点を確認しておこう!

注意点①会社名義で事務所/営業所の契約を行う

会社を設立する際には、事務所/営業所が必要となりますが、これを賃貸する場合には、会社名義で契約をします。

契約を行う際は、使用目的として「事務所(営業所)として使用をすることを認める」という内容の記載も必要です。

また、契約の期間については1年以上でなければならないとされておりますので、あわせて注意しておきましょう。

注意点②事務所として使用できる場所かどうか?

都市計画法という法律があり、利用運送として使用する事務所/営業所の場合は、その法律によって定められている「使用できる場所」でなければなりません。

ですから、会社として登録する住所については、利用運送の事務所/営業所と同じ場所にする場合、上記の法律に触れていないことが必須項目となります。

これは、すでに建っている建物・これから事務所として建築をする建物に関わらず同じ条件が求められ、事務所にしてOKの場所、NGの場所があるのです。

利用運送の事務所/営業所として使用ができるかどうかの判断については、法律が絡む為、少し難しい調査となります。

ですので、調査については専門家にお願いする方が無難だと言えるでしょう。

注意点③資本金300万円以上

利用運送会社の資本金については、300万円以上にしておく必要があります。

この理由としては、利用運送許可を取得する際に、申請日直前決算期の純資産=300万円以上であることが条件として求められるからなのです。

純資産というのは、会社の財産のことで、資本金の額を合わせたものをいいます。

会社を設立してから、まだ1年経っていない会社の場合には、決算処理(営業活動をする上で得た利益や経費を確定すること)がまだ行われていない状態の為、会社を設立した際の資本金=純資産と考えてください。

ですから、利用運送業許可を取得する為には、資本金300万円以上にして会社を設立する必要があるということなのです。

ちなみに、他にも会社を設立した後に資本金を増やす登記をする方法(増資)を使って許可申請をするケースもあるのですが、更なる書類作成や、登録免許税などの費用が発生する為、あまりオススメできません。

利用運送許可を取得しよう!

ここまでは、会社設立のお話をさせて頂きました。

実際に会社設立が完了したら、次に行うのが利用運送許可申請となりますので、続けて確認していきましょう。

まずは、利用運送許可取得に関する4つの条件をご確認ください。

利用運送許可取得の4つの条件

この4つの条件をクリアする必要があるので覚えておきましょう。

利用運送許可取得に関する条件について

ここまでは、会社設立についてお話させて頂きました。

実際に会社設立が完了したら、次に行うのは利用運送許可申請を行い、許可を取得することになります。

次にあげる4つの条件をクリアする必要があります。
①会社の役員全員に欠格事由がないこと
②事務所/営業所の場所が、都市計画法に定める場所ではないこと
③事務所/営業所の場所の使用権限があること
④会社の純資産が300万円以上であること

では、それぞれ細かく確認していきましょう!

①会社の役員全員に欠格事由がないこと

会社の役員となる方、全員が欠格事由に該当していると利用運送許可の申請を行うことができません。

具体的な欠格事由については次の通りです。
◆利用運送の許可の取り消しを受けた日から2年を経過していない方
◆1年以上の懲役、若しくは禁錮刑となって、執行終了・または受けることがなくなってから2年以上経過していない方

これらの欠格事由に該当する場合には申請を行うことができません。

②事務所/営業所の場所が、都市計画法に定める場所ではないこと

法律には、都市計画法というものがあり、利用運送の場合にも関連します。

利用運送として使う事務所/営業所の場所が、この都市計画法に違反しないことが条件となります。

一部例外はありますが、基本的には「市街化調節区域」という場所ではないことが求められるのです。

さらに、注意頂きたいのは、例え市街化調節区域ではなかったとしても、次にあげる場所は認められません。
① 第一種低層住居専用地域
② 第二種低層住居専用地域
③ 第一種中高層住居専用地域
④ 第二種中高層住居専用地域
(※①~③例外あり/④は2階の建物ならOKです)

このように、場所によっては法律上認められない場所があるということを覚えておきましょう。

ただ、個人でこれらを特定するには、かなりの時間がかかる可能性が高いですから、専門家に依頼をかけた方が無難だといえるでしょう。

③事務所/営業所の場所の使用権限があること

利用運送の事務所/営業所とする場所が賃貸である場合には、ポイントとして3つ押さえておきたい点があります。
◆利用運送の会社が契約者の名義人であること
◆契約の期間は1年以上であること
◆賃貸借契約書に、事務所/営業所として使うことを認めるという内容の記載があること

④会社の純資産が300万円以上であること

会社を設立する時の解説でもお話しておりますが、利用運送の許可を受けるためには、資本金300万円以上であることが条件です。(設立して1年経過していない会社の場合)

まとめ

以上が、利用運送の会社設立~許可までのお話です。

最初に会社の設立を行い、その後で許可申請を行うという流れとなります。

もし先に許可申請をした場合には、会社の法人設立完了後に、審査機関となる地方運輸支局に、再度様々な書類を提出する羽目になる為、手間となってしまう為、必ず会社設立→許可申請という流れで行うようにしましょう。

これらの細かな詳細や、法律や条件に関する内容に、非常に専門性が高くなる為、専門家に依頼されることが、よりスムーズな手続きとなり、困難な状況を招きにくくなります。

お気軽に運送業許可申請のコンシェルジュまで、ご相談ください。